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indiedev太郎

WwiseをUE4で使う 目次

Wwise on UE4記事、インストールまでとかは見かけるけれど、公式ドキュメント含めUE4で扱うにあたってのチュートリアル的なものが見つからなかったので、ほぼ自分用のメモとしてまとめておく
仕様が変わっている可能性があるので、作成時のバージョンやらはいちおう確認しておいてください

作成日 2017/03/24
OS Windows10
UE4 4.15.0
Wwise 2016.2.2.6022

ちなみに、UE4.16以降でオーディオ周辺強化するとの発表がGDC2017であったので、将来的にUE4でWwiseは特別必要じゃなくなる可能性があります、R.I.P Simplygon

付録

  1. Wwiseの思想
  2. 用語集

オブジェクトマーカーの実装

正式名称謎だけど、こういうやつ

https://i.gyazo.com/182fde41e4837f26f221e32e1c0f7677.gif

とりあえず基本的な機能は

  • 画面内に収まっているマーカーは、3DWidgetを描画
  • 画面外のものは、画面端に方向を示すWidgetを描画
メインのマーカーWidget作る

https://i.gyazo.com/f24e10ae1294fe53567d2eedc9699f92.png
マーカー用アクタに3DWidgetで適当にやる

画面外の判定

次に、画面端の処理を作るにあたって、そのマーカーが画面内にあるのかどうかを判定する必要が出てくる
PlayerControllerに、ConvertWorldLocationToScreenLocationというノードがあり、ワールド座標を渡すとスクリーン座標を返してくれる
この時に帰ってきた座標が、ビューポートよりも大きいならば画面外という判定ができる

ただ、現在のビューポート(ウインドウサイズ)を取得する関数、BPには用意されておらず、C++で関数を用意する必要がある

UFUNCTION(BlueprintCallable, BlueprintPure, Category = "Screen")
static FVector2D GetGameViewportSize()
{
	FVector2D Result = FVector2D(1, 1);

	if (GEngine && GEngine->GameViewport)
	{
		GEngine->GameViewport->GetViewportSize(Result);
	}

	return Result;
}

ファンクションライブラリにこんな関数を用意してノードを組んでいく

画面端の処理

重要なマーカーは、画面が外れてもその方向がわかるようになっていたりする
実装に入る前に、いろいろなパターンを考えてルールを決める必要がある

例えば、プレイヤーの後ろに高層ビルがあって、その屋上にマーカーがある場合、マーカー方向は画面上に置くのか、下に置くのか

分岐は

  1. マーカーがカメラの後ろ側にある時は、メインマーカーは非表示で画面端マーカーは下側に存在
  2. マーカーがカメラ正面にあり、マーカー座標がビューポート外ならメインマーカーは非表示で画面端マーカーが存在
  3. 上記以外のものはビューポート内にメインマーカーを描画

カメラの後ろ、正面を条件にしている理由は、ConvertWorldLocationToScreenLocationノードは指定座標がカメラの後ろ側だとスクリーン座標が帰ってこないので、後ろ側にある時は専用の処理を作らないといけないため
1に関しては、ConvertWorldLocationToScreenLocationで正常にスクリーン座標が取得できるよう、オブジェクトマーカーの座標を修正(とりあえずスクリーン平面に対してMirror位置に移動させている)している

UE4.13、WidgetでSpriteが使えるようになった

タイトルそのままなのだけれど、UE4.13ではWidgetのimageで、従来のTexture、Materialに加えてPaper2DのSpriteが指定できるようになった

https://i.gyazo.com/2f743b814ac05e328624a5f3d8b39461.png

今までは、例えばアイコンをまとめたアトラステクスチャからWidgetに個々を表示をやるときは、マテリアルを作成してUV座標を数式なり手入力なりで指定する必要があったのだけれど、Spriteを利用することで、エディタ側からパラメーターで個別にアイコンを管理できるようになって楽になった。更にSlateのCall数も減るみたいだけれど、Slateを触ったことがないのでなんとも言えない

https://i.gyazo.com/e08013b68a1ba3149e7e9eb817796043.png

UE4.13で追加されたメッシュデカールについて

デカール、これまでは平面投影するDeferredDecalしかなかったけれど、4.13でメッシュ形状でDecalを描写できる機能がついた
平面投影だと、柱の角とかをきれいに出すのは難しかったのだけれど、これを使うときれいな見た目になる

モデル用意

https://i.gyazo.com/477ae71aa712c96871dbfd8a6237eb8e.png
とりあえず柱のメッシュとMeshDecal用のメッシュを適当に作成する

テクスチャ作成

https://i.gyazo.com/3ec83ace7b773e0a7cb778255f0abce5.png
https://i.gyazo.com/72d849b1295df946c4bf9d26e44a9a24.png
柱のテクスチャはなんでもよく、MeshDecalの方はUVをきれいにやって、それ用のテクスチャを作成する
柱にブレンドするので、それっぽいマスクを作成しておく

マテリアル作成

UEでMeshDecal用のマテリアルを作成する、といっても通常のDeferredDecal用マテリアルと全く同じものを作成すればよく、MeshDecalの真髄はDecalDomainのマテリアルをStaticMeshに適用できるようになったという物っぽい
ちなみに、DBufferは有効にしてある

適用

作成したマテリアルをStaticMeshに設定してレベルに2つのメッシュを配置する

https://i.gyazo.com/ead8d08fdca426e804a1f2234193180b.png
通常のマテリアルでメッシュを重ねてしまうと、このようにヂラつきがひどい

https://i.gyazo.com/1736989509c179efe7ab4ebfe4fbdfe1.png
MeshDecalだとかなり綺麗に出ていて最高、下は通常のDeferredDecal、エッジが薄くなるのと、形状を制御するのが難しい

また、MeshDecalはプロジェクションしているわけではないので、ジオメトリが干渉したりずれるとかなりおかしくなるので、LOD変更とか注意とのことです
https://i.gyazo.com/b1ed3fe1b36ab878fc27e532843a4269.png

UE4、#IF DEBUGもどきマクロの作り方

色々やっているとShippingバージョンではやってほしくないノードとかが出てくる、C++の#IF DEBUGはDEBUGバージョンだけ指定コードをコンパイルしてくれる機能で、これと似たようなマクロがあったら便利
今回できるものは本家と違ってBPから除外するわけではないので、実際に処理が軽くなるみたいなのは薄いけど、見た目がわかりやすくなって良い

Configのビルド設定取得する

ビルド設定はDefaultGame.iniに書かれていて、C++でこれを取得する関数を用意すると今のビルド設定が見れる

DefaultGame.iniの

[/Script/UnrealEd.ProjectPackagingSettings]
BuildConfiguration=PPBC_Development

これがビルド設定の部分、エディタのビルド設定は "Debug", "Development", "Shipping" があり、これに対応するのは
"PPBC_DebugGame", "PPBC_Development", "PPBC_Shipping" となる(確認したのはwindowsなのでOSXとかなら変わるかも)

この設定を見る関数をFunctionLibrary辺りに作る

.h
UFUNCTION(BlueprintCallable, BlueprintPure, Category = "Configuration")
static void GetBuildConfiguration(FString& Type);
 
.cpp
void UBlueprintFunctionLibraryCpp1::GetBuildConfiguration(FString& Type)
{
	GConfig->GetString(
		TEXT("/Script/UnrealEd.ProjectPackagingSettings"),
		TEXT("BuildConfiguration"),
		Type,
		GGameIni
	);
}
エディタでマクロ組む

あとはエディタのMacroLibraryでこのようなマクロを作成すると、IFDEBUGもどきノードができる

https://embed.gyazo.com/4f36c3e9e3e01c664894a07fc6ec525f.png

SwitchOnStringノードはAdd pinで、文字列と一致した場合はこっちに進むみたいな処理を作れる

UE4、Inputの長押し処理の実装

十字キーでインベントリのリストを送るみたいな処理、長押しのときはループでやってほしい
これを作るためには、Inputの長押し判定を作る必要がある

https://i.gyazo.com/d23b61749e12bfdcd0ffc56c93b94738.png

PlayerControllerのGetInputKeyTimeDown()関数にKey構造体を渡すとそのボタンが何秒押されているかを返してくれる、リリースのたびに0に戻る
LongPressThresholdで指定した秒数以上長押ししているとループ内の関数が実行される、右端のDelayがループ間隔になる

マクロにするとこんな感じ

https://i.gyazo.com/6ae17a368976c3339d3bba66aa1ffe6b.png